
CA採用試験、身体検査は何をするの?

厳しいって聞いたけど大丈夫かなぁ?

上空で働き、国際線では時差もあるため、健康は重要。チェックは厳しめです。
なぜ身体検査?
客室乗務員は長時間の勤務や時差があります。パフォーマンスと安全確保のために健康は不可欠。心身ともに健康な状態で働けるかどうか、厳しくチェックされます。
最近はグランドスタッフも身体検査を行う企業が増えてきました。重いスーツケースを持ち上げることが増え、腰痛にならない身体かどうかを確認します。
身体検査項目
身長・アームリーチ
お客様の荷物を座席上の棚に入れることや、緊急の非常用装備品を上の棚から取り出すこともあり餡巣。取り出すことに困らない背の高さが必要です。
会社によって違いますが、158cm以上あるのが理想的。
身長よりもアームリーチを重視する会社も増えました。手を伸ばしてどのくらい届くか(エミレーツは212cm) をチェックします。


体重・BMI
体重、特にBMIが重要視され始めました。モデル業界でも美の基準が変化したのと同様、航空業界でも健康美が求められてきました。BMIが17以下の方は選考に通りにくくなっています。最近の傾向として、体重を最終試験ではなく、途中の採用試験でチェックされることもあります。
食事を抜かず、よく噛んで食べ、運動で筋力をつけましょう。 ※BMI = 体重kg ÷ (身長m)2


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視力(コンタクト装着1.0)
客室乗務員に裸眼の視力規定はありません(一部外資を除く)。しかし、コンタクトを装着し1.0以上という規定の会社が多いです。眼鏡は不可です。会社によっては0.8でよいなど違いがありますが、ANA、JALは1.0を規定としています。
眼科に行き、チェックとコンタクトレンズ購入をしましょう。試験直前は遠くを見て目のコンディションを整えましょう。
血圧・血液検査
血圧は合否にそれほど関係ありませんが、低いと「フラフラしない?朝、きつくない?」と尋ねられます。
血液検査で「貧血」が見つかると、合否、または入社時期に関わるかもしれません。上空に行くと貧血を起こしやすくなります。普段から貧血気味、または生理中に貧血になりやすい方は病院に行ってチェックをしましょう。サプリメントもありますが、体質に合う、合わないがありニキビ、吹き出物の原因にもなるため、慎重に選びましょう。
食生活の改善と運動習慣をつけることを心掛けてください。血液検査は3本くらい取られるため、最終試験を2日連続にすることはあまりおすすめできません。
私は貧血(経過観察)の条件付き合格でした。病院に行き、鉄剤をもらい数値が改善された診断書を提出しました。
聴力検査(音がかなり小さい)
機内では多くの音域の音を聞きます。機内での異音を聞き取るためにも耳は大切な器官です。
普段イヤホンを使って音楽を大音量で聴いている人は控えましょう。普段から耳を使って風の音、虫の音、自然の音を聞く訓練をすることをお勧めします。
睡眠不足、ストレスは耳に影響を与えることもあるので、自己管理をしましょう!
耳鼻科検査(厳しい!)
これが一番難関とも言われています。インピーダンスで鼓膜のチェック、耳ぬきができるか唾を飲み込んでチェックなど多岐にわたります。耳、鼻、喉が弱い方、飛行機の降下中に耳が痛くなり、ずっと耳に水が入ったようになり聞こえなくなる航空性中耳炎になりやすく、乗務停止になります。
花粉症、鼻炎の方は早めに耳鼻科に行って対策を!
私は航空性中耳炎のために鼓膜の手術をしました。
レントゲン(肺、背骨)
肺のレントゲンでは、影がないか、過去に病歴がないかを確認されます。背骨のレントゲンでは脊柱側弯症ではないか、骨盤のゆがみ、頸部のゆがみがないかも確認されます。骨のゆがみは腰痛を起こす可能性が高いため、見た目では分からない骨を慎重にチェックします。姿勢の美しさは面接でしっかり見られていますよ。
骨をゆがませないためにも
1.足は組まない
2.荷物は左右均等に持つ(片側でばかり鞄を持たない)
こちらを心掛け、スマホ、パソコンで猫背になりやすい人はストレッチやヨガで整えましょう。
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心電図
不整脈、自覚症状のない心疾患などをチェックします。生命維持にも重要な器官である心臓。睡眠不足、ストレスをためないようにしましょう。心臓を鍛えるためにも有酸素運動がおススメです。
傷痕検査
傷痕、手術痕が目立つところにないか、タトゥーがないかをチェックします。また、ニキビ、吹き出物の程度を見られます。外資系は傷痕のほかに歯並びをチェックされることも。外資系(特にアジア系)は厳しくチェックされることもあり、企業によってはオールバックで面接に臨むように指定されることがあります。
※タトゥーは見えない場所であればOKの外資系企業もありますが、日系は好まれない傾向です。
今から、怪我、やけどをしないように気を付けましょう。ヘアアイロンのやけどにはくれぐれも注意してください。


尿検査
蛋白、糖、潜血がないかなどを見ます。普段の健康診断、身体検査と変わらない項目をチェックされるようです。最終試験に進む前の選考でチェックされることが多く、このタイミングでチェックできない人は最終試験で再検査ができます。尿検査の1週間前くらいからサプリメントを飲むのを控え、スポーツドリンク、エナジードリンク、黄色い炭酸飲料、オレンジジュースは尿の色が変わってしまうこともあり、異常が出やすくなるので、控えましょう。
問診
健康診断の前に既往症などを問診票に記入するので、その内容に基づいて担当の医師から確認をされます。実はこの時も立ち居振る舞い、言葉遣いをチェックされているので緊張感を持ちましょう。
まとめ
「健康であること」も客室乗務員に求められる要素の1つ。「心・技・体」が揃ってこそお客さまに安全で快適なおもてなしを提供できます。規則正しい生活を送り、大空へはばたきましょう!